荒地を沃野に変えるもの
ジャックと呼ばれ、また後年この辺一帯でJ・ROとして有名になるこの赤ん坊がはじめてよく響く声を張上げ、丈夫な手足を動かしたのは、荒野のこの一部屋きりの小屋のなかでした。
はじめての夏の終りに、父親は家畜小屋を建増ししました。
ジャックが2歳になる頃には、一家はヤマヨモギを120工ーカー切り払い、野菜や大麦や干し草など、かなりの収穫をあげていました。
彼らの開拓方法は骨が折れはしたが効果的でした。
ヤマヨモギを焼払った後、藪をならし、馬に引かせた鉄のレールで地面を平らにします。
それからくわで根を〈掘り起し〉、手で岩を引き出す。
最後に馬の後について、乾いた土の上をさまざまな農耕機械を動かして、土を耕し、ならし、苗を植えるのです。
当初、連邦政府の灌慨計画事業から水を供給してもらえるものと期待していましたが、しかしその援助は2年後の1910年まで受けることができなかったのです。