荒地を沃野に変えるもの 3
朝まだ暗い4時に起きて乳搾りを手伝い、2マイル歩いて一教室しかない学校に通い、午後戻ってからも雑用を手伝っていました。
もし放課後友達と遊びほうけて帰りが遅れれば、父親は容赦なく彼を叱りました。
この子は家ではなくてはならない存在でした。
夏に時たま灌概用水路で一泳ぎするとか、日曜学校で賛美歌を歌ったりお祈りをするとか、夜母親の弾くピアノに合わせて歌ったりするほかは、彼は幼年時代をその後の歳月と同様に仕事に明け暮れて過ごしたのです。
日常の仕事の合間の気晴らしは狩猟でした。
この土地に来た時から、シンプロット一家は食糧のかなりの部分を狩猟や魚釣りでまかなっていました。
父親は幼い頃からジャックに銃の扱い方をしっかりと教えこんでいます。
少年が幼い頃最も熱中した楽しみは花 種の園芸農園のまわりやスネーク川のほとりでカモやワタオウサギを撃つことでした。
後年さらに奥深い山中でヘラジカやその他の大型の獲物を追い、今も語り草として伝えられる狩猟の達人となりました。
しかし、チャールズ・リチャード・シンプロットは、いつしかこの過酷な農場の生活にうんざりして、アイダホの平野を去る決心をしました。
シンプロット家はジャック、マートル、ペギー、そして弟のボブと、4人の子供を抱える家族になっていました。