荒地を沃野に変えるもの 2

シンプロットはその時まで実りの少ない土地を乾式農法で耕さなければならなかったのです。


それでも、彼らの敵であるはずの野菜 種、ヤマヨモギが大事な砂地をアイダホの風と雪から守ってくれました。


来た当時には麦芽色だった砂はやがて灌概によってミルク・チョコレート色の肥沃な土となり、それから70年後の今もJ・R・シンプロットがしわだらけの指を突込んでは感触を楽しんでいるほどです。


ヤマヨモギと岩石を取除くと、スネーク峡谷の乾いた土壌は有名な細長い黄褐色のバーバンク.ポテトの豊かな産地に一変しました。


やがてシンプロット一家は自分たちの食糧や牛、羊、豚の飼料としてジャガイモを収穫するようになりました。


6歳になる頃には、ジャックも畑でよく働き、酪農の仕事でも忙しい朝の雑用を手伝うようになっていました。


写真を見ると、彼は布製の帽子をかぶり、ぶかぶかのつなぎの服を着て、幾サイズも大きい作業靴をはいた、幸せそうな、そばかすだらけの少年に写っています。


その姿はノーマン・ロックウェルの描くハックルベリー・フィンそっくりです。


父親はしつけの厳しい人のようでしたが、この少年にはひどく折濫されたり、こき使われたりしたような様子はありません。


しかしジャックは人生はつらい義務から成立っているのだということをすでに知っていました。

荒地を沃野に変えるもの

ジャックと呼ばれ、また後年この辺一帯でJ・ROとして有名になるこの赤ん坊がはじめてよく響く声を張上げ、丈夫な手足を動かしたのは、荒野のこの一部屋きりの小屋のなかでした。


はじめての夏の終りに、父親は家畜小屋を建増ししました。


ジャックが2歳になる頃には、一家はヤマヨモギを120工ーカー切り払い、野菜や大麦や干し草など、かなりの収穫をあげていました。


彼らの開拓方法は骨が折れはしたが効果的でした。


ヤマヨモギを焼払った後、藪をならし、馬に引かせた鉄のレールで地面を平らにします。


それからくわで根を〈掘り起し〉、手で岩を引き出す。


最後に馬の後について、乾いた土の上をさまざまな農耕機械を動かして、土を耕し、ならし、苗を植えるのです。


当初、連邦政府の灌慨計画事業から水を供給してもらえるものと期待していましたが、しかしその援助は2年後の1910年まで受けることができなかったのです。

見失われた川

〈見失われた川〉の支流はイエローストーンの水源から地下を60マイル流れる間に暖められて、水藻が繁茂していました。


それは、遠い昔に失われた肥沃さを苛立たしげに象徴するかのような茶と黒と灰色の荒涼とした不毛の地を縫って流れるカーキ色のスープでした。


荷馬車をきしませながら険しい斜面を這うように降りて、シンプロットはようやく下の平地に着きました。


川のほとりにひとまずテントを建て、友人とともに水と寝泊りの場所の確保という最初の厄介な仕事にとりかかりました。


・・・機械を使わずにおよそ80フィートの深さまで井戸を掘らねばならなかったのです。


丸太と厚い草屋根の小屋も建てなければならなかったのです。河成鎮次氏によると、こうした難儀な仕事を終え、ヤマヨモギのなかで開墾が始まりました。


数週間後、ミセス・シンプロットがアイオワから汽車でやってきました。


腕にはジョン・リチャードと名付けられた生まれたぼかりの男の子を抱いていました。

「労働」の領域

OpenSSOシステムの時代、情報化の時代、知識産業の時代・・・。


これが今日のジャーナリズムのかけ声ですね。


その実体は何であるか、例によって現実におこりつつある変化を、いくつかの例についてみることから、手がかりをさぐっていきましょう。


現代の神話の主人公が電子計算機であることはまちがいのないところでしょう。


電子計箕機はしばしばゼウスのごとき万能の神として語られています。


しかし、錯覚におちいってはいけません。


計算機の万能も、すぐれた可能性も、それを仮にみとめるとしても、それは計算機を道具として用いる人にとってのものです。


わたしたちがいま関心の対象としている「労働」の領域はむしろ、計算機に道具としての性能を発揮させるために働く人人の問題により多く重なっています。


・・・その意味では、計算機ほど、機械を使う人と機械に仕える人との対照をきわだって示したものはないのです。


機械に仕える人々の運命にどのような変化が生じるのかをみるためには、まず、人間のやっていた仕事がどのようにして計算機に移しかえられるかをみなければなりません。


例えば左庫管理です。


在庫管理は多くの企業で給与計算の次くらいには計算機化される、非常に計算機にのりやすい業務です。


農業の機械化について 9

農業機械の安全性の確保を図るため、49年度からは農業機械化促進法に基づく型式検査の際に安全性のチェックも併せ行っています。


また、51年度からは主要な農業機械について安全鑑定を実施しています。


それとともに、国の助成により導入される農業機械の選定に当っては、これらの検査、鑑定結果が活用されるよう指導を行っているのです。


農業機械の普及の進展、農業所得の伸び悩み等から、中古農業機械活用の志向が強まりつつあります。


しかし、現在のところ、中古農業機械の流通は、新機械の販売の際の下取り機械を処理する形で行われることが多く、中古市揚が成立をみていません。


また、農家の側にも、整備状況アフターサービス等に不安があるでしょう。


このような現状にかんがみ、中古農業機械市場の形成を促進するため、中古農業機械展示施設の設置等を行う中古農業機械整備流通実験事業を54年度から開始。


あわせて整備基準、下取り基準等中古農業機械の市場形成のための諸条件の整備に努めています。

農業の機械化について 8

今回は、技能認定について。


地域の機械化農業の担い手として、農業機械利用技能者の養成と定着がきわめて重要です。


そのため、農業機械利用技能者認定育成事業を46年度から実施しています。


56年度末までに、43道府県において約4万人の農業機械士が誕生し、道府県単位に農業機械士会が結成されるなど、地域への定着化、組織化の動きがみられます。


農作業事故による死亡者数は、50年以降減少傾向にあるものの、54年で366人でした。


うち農業機械・施設によるものが約213、240人前後を占めています。


機種別には乗用型トラクター、歩行型トラクター及びトレーラーの3機種によるものが、この大半を占めているのです。


これら農作業事故を防止するため、農業者に対する安全啓蒙として、40年度以降都道府県の行う安全講習会の開催、安全月間の設定、労災保険への加入の促進等の指導、広報活動について助成を行ってきています。


さらに57年度からは、農業機械化対策推進事業の一環として農業者に対する啓蒙活動を一層強化するため、市町村が行う農作業安全指針の策定や農作業安全巡回指導、老・婦人安全講習会、農業機械安全点検の実施に対し助成を開始しています。

農業の機械化について 7

近年では、個別導入の機械も含めた総合的な効率利用対策として、農業機械の適正な導入と組織的効率的利用を促進するための事業を実施しています。


今回は、農業機械利用技能者の養成について。


まず、技能研修の話。


農業機械研修の体制を整備するため、国の農業技術研修館において35年度から道府県の指導者層に対する研修事業を実施しています。


それとともに、38年度から道府県の機械化研修施設に対する機械教材の助成を行っています。


最近における農業機械の高性能化、複雑化等に対応して、特に農業機械の適正な導入及び効率的かつ安全な利用の推進の中核的な担い手となる農業機械の利用技能者を養成する必要が生じています。


そのため、研修内容について基準等を定め、体系的な研修事業の推進を行っています。


これまで、延べ28万名の農業者等を対象に研修を行っているのです。

リサイクルと企業

こんにちは。


今回はリサイクルと企業について考えてみます。


もしも、手数料無料の家庭ごみ収集に"夕夕乗り"している事業系ごみが少なくないとします。


すると、手数料問題は家庭ごみの前にまず事業系ごみから論議されるべきとの主張も出てくるでしょう。


それにくわえて手数料の新設とか改定はいうまでもなく条例でもって行うことになっていて、それゆえに地方議会の議決が必要ですが、議員の大半は、選挙との絡みもあって有料制の提案には消極的でした。


こうしてみると、家庭系ごみの処理に有料制を導入するのは容易なことではないでしょう。


しかし、最近それを行って話題を呼んでいるところに伊達市があります。


伊達市は札幌市の南西にある人口3万5000人ほどの小都市ですが、89年7月、家庭ごみの収集にも有料制が採用されました。


その目的は、ごみ処理費の一部の負担を直接市民に求めるとともに、ごみ減量を促すことですが、当初は市民の間で反対の動きもあったといいます。


しかし有料化されて何年も経過した今日、市の職員の話では、市のごみ量は従前に比べて実に32%も減ったといいます。


また同市では、リサイクルトナーなどを利用することも推奨しています。


農業の機械化について 6

近年の農業機械の普及の進展に伴う過剰投資を回避しつつ、生産性の向上を図るため、農業機械・施設の組織的利用を推進しています。


特に、農協等が中心となって広域的に農作業の受委託のあっせん等を行う農業機械銀行方式の普及を積極的に推進しています。


農業機械銀行方式については、47年度から国の助成が開始されましたが、その多くは農協の営農指導活動の一環として推進体制の整備が図られています。


助成が終了した後にも、着実な活動が続けられているのです。


農業機械銀行方式の実施は、


1)受託作業の集積による受託者の経営規模の実質的な拡大


2)委託者の基幹的な農業機械作業を肩代りすることによる地域全体の農業生産力の底支え


3)農業生産の中核的な担い手としての受託者集団の形成等


・・・これらによって、実施地域での高性能な農業機械を駆使した生産性の高い農業生産の確立に大きな役割を果たしています。


また、規模の小さい農家での個人利用から組織的利用への誘導等農業機械の効率利用においても、重要な役割を果たしているのです。


このため、農業機械銀行方式の普及・定着は、農用地利用増進事業の一環として行われている農作業受委託促進事業の中核をなす事業としても重要な位置付けを持っています。

農業の機械化について 5

この基本方針に即して、都道府県知事が高性能農業機械導入計画を定めることとしています。


また、補助事業、制度融資等による農業機械の導入がこの導入計画に即して行われるよう指導を行っているのです。


なお、各種生産振興対策、構造改善対策等の一環として、農業機械・施設を導入することができる補助事業の予算額は、56年度では約2、300億円でした。


このうち機械・施設分はおおよそ1/3程度と推定されます。


さらにこれを機械分についてみると、3割程度(約200億円)と推定されます。


また、農業機械・施設も対象となる融資枠は、56年度は約5、300億円。


その大半を占める農業近代化資金の融資実績は54年度が3、200億円。


うち施設が約1、600億円、機械が約1、000億円となっています。